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小樽市が地元デザイン会社に寄付感謝状 オリジナルウエアで人々の思い紡ぐ

迫俊哉小樽市長と佐藤じんたんさん

迫俊哉小樽市長と佐藤じんたんさん

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 小樽市が3月24日、デザイン会社「UNIdesign(ウニデザイン)」に寄付感謝状を贈った。

「OUEN WEAR」

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 社長の佐藤じんたんさんが企画した、寄付金付きスエット・Tシャツを販売する「OUEN WEAR(オウエン ウエア)」による収益31万9,178円を市の「小樽市新型コロナウイルス等感染症対策資金基金」に寄付した。

 佐藤さんによると、今年2月上旬、複数のクラスターや往来自粛・外出自粛となった小樽の状況を受け、デザイン業に携わる者として、この状況で何かできることはないかと考え、同企画を発案。「誰もが着やすいデザインの衣類を販売し、寄付金を付けて購入者を募る。それを着てもらうことで、ストレスフルな日常の中で、少しでも人と人との心の距離をつなぎたいという思いがあった」と佐藤さん。

「オウエンウエア」はSNSや口コミで話題になり、地元有力紙などにも取り上げられた。賛同する人々は道内外におよび、世代を超えて購入希望者が集まった。地元コミュニティーラジオ「FMおたる」が同局のオンラインショップで受注管理業務をボランティアで行うなど、佐藤さんの思いは大きな流れになっていった。「オウエンウエア」の売上総数は287枚。佐藤さんは「ご参加いただいた皆さま、情報を拡散してくださった皆さま、ご協力いただいた皆さまには感謝の気持ちでいっぱい」と話す。

 佐藤さんは「小樽市長から感謝状をウニデザイン名義でいただいたが、この感謝状は今回企画に参加いただいた皆さま全員に宛てたものだと思う。皆さんがいたからこそ、スタートできた企画であり、集まった寄付金。この活動を通じ、私自身もまだまだ小樽は元気で、コロナには負けない、たくさんの人たちが力を合わせていける街だと感じることができた」と話す。

 「街を守ること、支援することはそれぞれの『カタチ』があると思う。それは今回のような寄付だったり、自分の仕事を精いっぱいがんばることだったり、元気な子どもを育てることだったり、笑顔をたくさん創ることだったりする。コロナ禍が収束するまで、もう少しだけ、みんなで自分なりのアクションを起こして街をフォローしていければ」とも。

 佐藤じんたんさんは1980(昭和55)年生まれ。小樽工業高校卒業後、埼玉県で就職。その後、デザイナーを目指し、専門学校でイラストレーションを学び、市内のデザイン会社でデザイナーとして従事。2016(平成28)年に独立し、ウニデザインを設立した。現在は、企業や行政などの依頼でデザインや制作などを行っている。

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