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小樽ゆかりの作家・小林多喜二没後80年-墓前祭に全国から参列者

吹雪の中、献花の列が長く続いた

吹雪の中、献花の列が長く続いた

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 奥沢墓地(小樽市奥沢5)で2月20日、小樽ゆかりの作家・小林多喜二の墓前祭が催された。毎年開催される「多喜二祭」の一環。

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 小林多喜二は戦前を代表するプロレタリア作家。秋田県で生まれ、幼少時に小樽市に移住。小樽高等商業学校(現小樽商科大)卒業後、旧北海道拓殖銀行に入行。同校在学中から詩や小説を書き始め、1929(昭和4)年に代表作「蟹工船(かにこうせん)」を発表。労働運動に参加し1933(昭和8)年に逮捕され、特高警察の拷問で殺害された。

 世代間格差や非正規雇用者数の増大などによる社会状況を背景にして、若年層を中心に「蟹工船」が再評価され、2009年には映画化された。

 墓前祭は寺井勝夫同実行委員長のあいさつで始まり、小林多喜二が反戦運動や貧困・格差などの社会問題に対して、文学による是正運動をしたことを伝え、その志がいまだに実現していないと訴えた。その後、道内外からの参列者によって献花が行われた。吹雪にもかかわらず、参列者は90人に上った。

 同日、「多喜二祭」の一環で「講演と音楽の夕べ」がマリンホール(色内2)で開催された。

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