小樽青年会議所(以下、小樽JC、阿部一雄理事長)は2月6日・7日、小樽市立病院(小樽市若松1)と石橋病院(長橋3)に、雪とろうそくの明かりでワックスプレートを照らすオブジェを設置し、医療従事者らにエールを送った。
A4サイズ27枚のワックスプレートで「みんなで乗り越えよう!いつか笑顔になれる日まで!小樽JC」とメッセージを伝える同オブジェ。ワックスプレートは、小樽JCのメンバーが事前に、一度溶かしたろうそくを長方形の型に入れ、固め直す際に紙で切り抜いた文字を入れ込んだもの。各病院で、土台を雪で作り、ワックスプレート裏にろうそくを置き、文字を照らす仕様になっている。
小樽JCは、第1回から参画している「第23回小樽雪あかりの路」中止を受け、コロナ禍で疲弊する小樽に何か貢献できないかと模索を続けた。「雪あかり」の原点に立ち返り、「素朴なろうそくの火が消えては、また火をともす」や「人と人とのつながり」など、小樽の人々が大切にしてきた思いで勇気づけたいと、今回のワックスプレートでのエールを決めたという。
昨年8月、新型コロナウイルス感染症集団発生(クラスター)が確認された小樽市立病院は、小樽市や北海道、国立感染症研究所、札幌医科大学からの支援や指導を受け、10月2日に収束宣言を行った。その後も、感染症指定医療機関として、新型コロナウイルス感染症患者の受け入れと治療に取り組んでいる。石橋病院は昨年12月にクラスターが発生。現在も、小樽市保健所の指導の下、現地対策本部を中心に感染対策を順次実施し、感染拡大の防止に努めている。
小樽JCの比良友彦副理事長は「コロナ禍で必死に耐えている市民の皆さまに『頑張ろう』ではなく、すぐ先の未来に『笑顔』があふれているということを伝えたい」としたうえで、「手作りの『雪あかり』が市内に広がっていけばうれしい」と話す。