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小樽で「まちかど教室」-祝津の歴史と未来を探る

貴重な資料を使って講義する講師の渡部さん

貴重な資料を使って講義する講師の渡部さん

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 小樽商科大学駅前プラザ「ゆめぽーと」(小樽市稲穂3)で3月6日、「祝津(しゅくつ)に光をあてる『たなげ会』 地域の歴史を観光に」と題して、小樽観光大学校「まちかど教室」が開かれた。

おたる水族館から祝津の眺望

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 講師は「おたる祝津たなげ会」事務局長の渡部満さん。同団体設立の経緯と現在の活動内容を紹介しながら、祝津の歴史、現在の課題や将来の可能性などについて講義した。

 祝津は豊かな漁場を有する三方を海に囲まれた地域。同地区にある恵美須神社近辺からは縄文時代の遺跡なども発見されており、古くから栄えていたことをうかがわせる。江戸時代後期から昭和初期にかけてニシン漁が最盛期を迎え、現在でもその繁栄をしのばせる番屋(主に漁業に従事した季節労働者の宿泊所として使われた施設)が数多く残っている。

 同団体は祝津の地域振興と番屋など文化財や伝統などの保存事業を柱とし、2008年に発足した。団体名にもなっている「たなげ(たなぐ)」とは、皆で持ち上げるという同地区の方言。

 講義は、小樽市総合博物館や同地区の神社などが所蔵している貴重な資料を図示しながら進められ、参加者は熱心に聞き入っていた。歴史だけでなく、現在も同地区に残る風習や祭りなども紹介され、興味を誘った。

 次回の「まちかど教室」「『考現学』って知ってますか? 小樽市民の服飾状況を調査」は4月10日18時30分~19時50分。1928(昭和3)年と2012年の人々の服装や持ち物を比較した調査結果を解説する。参加費は800円。

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