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小樽のガラス会社が自動車の廃ガラス使うグラス SDGsで

社長の出口健太さん

社長の出口健太さん

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 深川硝子工芸(小樽市有幌町)が9月8日、自動車の廃ガラスを再利用した「小樽再生ガラス」によるグラス4種類を発売した。

小樽再生ガラス

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 同社によると、同商品の開発は同社が取り組むSDGsの一環。2016(平成28)年に室蘭工業大学と共同研究契約の締結に始まり、希土類(レアアース)ガラスの発色実験を進めた。北海道を拠点とする総合リサイクル企業「マテック」(帯広市)の協力で自動車ガラスなどを再生資源として利活用するアップサイクルの実験などを経て製品化にこぎ着けたという。

 製品化では、再利用率が約95%に上る自動車部品のうち、再利用率が低い窓ガラスを活用。「マテック」が回収した廃ガラスを使い、同社の職人が再生ガラスを完成させた。再生ガラスは不純物が混じるため気泡が多いのが特徴で、色も一つずつ微妙に違う。色や形の個体差が味わいになり、手作りならではの温かみを感じられるという。

 同社社長の出口健太さんは「ただのリサイクル品ではなく、生活に溶け込むデザインや使いやすさが特長」と話す。

 出口さんは「現在、シュレッダーダスト(リサイクルできない破砕くず)の埋め立て処分増加の問題が産業界の課題で、シュレッダーダスト発生削減と有効利用手法の技術的確立が急務になっている。当社のような小さな町工場だけでは埋め立て量の増加を何パーセント減らすなどの大きな目標を掲げにくいのが実情。この活動が広まって全国の事業者がさまざまな資源でリサイクル製品を作るきっかけになれば。自動車ガラスを使った『小樽再生ガラス』のラインアップをこれからも増やしていきたい」と意気込む。

 現在、販売しているグラスは、「サワーグラス」(3,080円)、カフェグラス(2,640円)、フリーカップ(2,420円)、フロートグラス(4,180 円)。小樽百貨UNGA↑(うんがぷらす、色内2)のほか、同社のオンラインショップなどで販売している。

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