市立小樽文学館(小樽市色内1)で4月3日、企画展「聖樹のパン 小樽のパンから広がる世界」が始まった。
同展は小樽出身の山花典之さんが原作の人気コミック「聖樹のパン」の企画展。実際の小樽の風景を描いた扉絵などの原画31点や44枚のネーム稿、色紙、イラスト、原稿レプリカ、山花さんの作品「オレンジ屋根の小さな家」の生原稿、山花さんの画材や小学生の時に書いた漫画など、100点以上の展示物で構成する。
「聖樹のパン」は漫画雑誌「ヤングガンガン」で連載中の漫画で、2015(平成27)年8月連載開始。パン職人の青年・ほしの聖樹が小樽のベーカリーショップで働くことになり、パン作りと出会いを通じて成長していくというストーリー。
同館によると、原作の山花さんの出身地であり、物語の舞台でもある小樽の描写は、単なるご当地漫画の域を超えたリアリティーに裏打ちされ、たかはし慶行さんの作画は何気ない街並みや風景に至るまで、小樽の空気感を的確に再現しているという。
併せて、「小樽のパン屋の歴史と現在の街のパン屋さん」と題した企画も行い、小林多喜二の伯父が創立したという「小林三星堂」をはじめとする小樽のパン屋とベーカリーの歴史や現在小樽で営業している店を紹介する。
開館時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)。入館料は、大人=300円、高校生・市内在住の高齢者=150円、中学生以下無料。期間内の休館日は月曜(5月3日は除く)と4月30日。新型コロナウイルス感染症対策で、マスクの着用や検温、展示品に触れる前の手指消毒などへ協力を要請している。