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「余市でおこったこんな話」連載200回 栄華、泣き、笑い、余市の物語を紡ぐ

余市の風景

余市の風景

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 「広報よいち」で連載されている「余市でおこったこんな話」が4月1日、連載200回を迎えた。

余市の海

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 「すでに失われた、あるいは、失われつつある余市の歴史の細部に光を当てる」をテーマに連載している「余市でおこったこんな話」は、毎月1日に発行している「広報よいち」と同町ウェブサイトに掲載。よいち水産博物館館長の浅野敏昭さんが、2004(平成16)年7月号から1人で連載を担当している。

 第1回は「余高とエゾサンショウウオ」。エゾサンショウウオの研究で、日本有数の実績を誇り、海外でも研究成果を発表した余市高校(現・余市紅志高校)生物部のエピソードで、同校が発行した文献などを引用し、昭和30年代の同校生物部の活動を描く。2007(平成19)年11月に掲載された第42回「暁部隊」は、余市町に駐留していた日本陸軍運輸部船舶部隊、通称・暁部隊の話。同部隊に入隊するために余市にやって来た、21歳の新米二等兵の朴(パク)さんが経験した陸軍での厳しい生活と余市の人々との温かい交流を描き、戦時中の余市の様子を伝える。浅野さんによると、同回は大きな反響があり、同部隊に所属していた人や部隊を覚えている人などから、多くの問い合わせがあったという。

 そのほか、余市の主要産業となっている水産業や農業、ニッカウヰスキーなどに関することから、スキーや野球、映画館の話など、産業から文化、風俗、伝説など話題は多岐にわたり、多種多様な資料を引用し貴重な写真を添え、解説している。

 同企画は、連載開始当時の同町広報広聴グループから浅野さんに依頼し、連載が始まったという。浅野さんは「今回も連載100回の時も、担当の方に、『そろそろ辞めてもいいかな』」と話したというが、「原稿依頼があるので続いている。今後も余市の物語を書いていければ」と話す。

 広報よいちは発行部数8600部、A4版、黒1色刷。余市町役場や町内コンビニエンスストアなどに設置している。過去の連載は同町ホームページで公開している。

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