小樽貴賓館が現在、「にしん御殿」として知られる旧青山別邸(祝津3)の維持・保存プロジェクト支援者をクラウドファンディング「CAMPFIRE」を通じて募集している。
同建物は、大正時代にニシン漁で富を築き上げた青山家が、現在の価格にして総工費約30億円で建てた別荘とされる。最近では、週刊ヤングジャンプで連載中の漫画「ゴールデンカムイ」にも舞台として登場し話題となった。
小樽貴賓館は、33年前に同建物を購入し修復。1989(平成元)年から一般公開を行い、国の登録有形文化財にも指定された同施設の創建当時の美しさを保つため、瓦の修復や壁の防水塗装、庭園の整備など、維持修復費を入館料で賄ってきた。現在、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、売り上げが9割以上減少しているという。
支援プランは1,000円から用意する。リターン品はニシンにちなみ、「にしんの一本巻き」(5,000円)や「小樽産数の子」(5万円)などを用意する。
同館オーナーの佐藤美智夫さんは「築97年の国登録有形文化財を長く後世に残したいと思い、プロジェクトを立ち上げた。支援下さる皆さまに旧青山別邸がどのような建物なのかを知っていただけたら。小樽へお越しの際はぜひお立ち寄りいただきたい」と話す。
クラウドファンディング支援募集は8月28日まで。