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小樽水産高相撲部、稽古も実習も「待ったなし」-伝統と土俵守る高校生たち

小樽水産高校内の土俵での取り組みの様子

小樽水産高校内の土俵での取り組みの様子

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 創部以来100年以上の歴史を誇る小樽水産高校(小樽市若竹町)相撲部は近年、慢性的な部員不足の問題に直面しながらも、学生らが伝統と土俵を守り続けている。

小樽水産高相撲部の土俵の外観

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 現在の部員は3年生が卒業すると1人。9月15日に行われた1・2年生主体で参加する全国高等学校総合体育大会(高体連)北海道予選への参加は見送られた。同校相撲部の長い歴史の中でも初めてのことだったという。

 同校相撲部の創部は1901(明治44)年。同年5月に行われた開校記念式後に行われた相撲大会を創部の年としている。最古の対外試合参加記録は、1914(大正3)年の小樽高商(現在の小樽商科大学)主催相撲大会だが、戦績の記録は残っていない。以後、全国大会出場などを果たしつつも、近隣の高校相撲部が廃部していく中、道内に数校しか存在していない相撲部として市内唯一の土俵を守っている。

 「バンカラな校風が残っていた古い時代は、力自慢の学生に声を掛けて選手を集めた。時代が平成となり共学化し、女子生徒が増えていくにつれ、バンカラな校風は消えていった。そんな今の学生は校内の土俵で、まわしを締めてお尻を出すのが恥ずかしいようだ」と話すのは、同校相撲部の顧問を務める佐々木尊泰さん。「これからもけがなく、学業・実習と部活を両立できるように、伝統の相撲部と土俵を守っていく生徒たちを指導していきたい」とも。

 国体に個人で出場経験のある永井功介さん(栽培漁業科3年)は「伝統のある相撲部で3年間、活動できて本当に良かった。相撲部全体を盛り上げたかったけれど、それができなかったのが心残り。来年、入学してくる新入生には、相撲部を盛り上げてほしい」と話していた。マネジャーをしながら稽古にも参加していた渡利蘭太さん(同科3年)は「これから入部してくる後輩たちには、頑張って水産高校相撲部を優勝に導いてほしい」とエールを送った。柔道部と兼部しながら取り組んだ千代雅哉さん(同科3年)は「最初はお尻を出して相撲をするなんて考えられなかった。でも、気づいたら面白くなってきた。最後の大会では表彰台に上りたかったけど、力が足りなかった。悔しい」と話した。

 北海道内では現在、同校のほか函館水産高校(北斗市七重浜)や大野農業高校(北斗市向野)、北海学園札幌高校(札幌市豊平区)などで相撲部が活動している。

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