オエノングループ・北の誉酒造(小樽市奥沢1)が9月9日、季節限定の清酒「北の誉 特別純米 ひやおろし」の全国販売を開始した。
「ひやおろし」とは、厳寒期に仕込んだ新酒を熟成させ、円熟味が増したところで出荷する清酒。同商品は、北海道産の酒造好適米「吟風」を100パーセント使用し、精米歩合55パーセントまで磨いた特別純米酒となっている。
「ひと夏を経た熟成によるまろやかさの中に、コクとうまみがお楽しみいただける特別純米酒に仕上がった」と話すのは、オエノンホールディングス広報担当者。「ラベルには、真っ赤に染まった紅葉のデザインを採用し、季節感を表現。伝統の技で酒を造り続ける北海道の地酒蔵より、秋の旬をお届けしたい」とも。
北の誉酒造は、野口吉次郎氏が創業。丸ヨ石橋商店でしょうゆ醸造をしていた野口氏は、独立して丸ヨ野口商店を1890(明治23)に開設した。その後、新規事業として地酒醸造に着手し、創業から11年後の1901(明治34)年、最初の酒を醸造することに成功し、その年を同社の創業年と定め、以来、小樽に工場を置き、同地の自然水を使用した酒造りは、地元のみならず全国的にも定評がある。現在は、清酒だけでなく、乙類焼酎の製造販売も行っている。