8月29日から不具合を生じていた小樽運河のガス灯が9月3日、制御盤の部品交換により復旧した。小樽観光中心部での不測の事態にも関わらず、同地で人力車を運行する「えびす屋小樽」(小樽市色内2、TEL 0134-27-7771)は通常営業で観光客らをもてなした。
同社は、人力車を使った観光案内などを手掛ける企業。小樽では2002年にサービスをスタートし、小樽運河周辺などの散策手段として定着している。人力車を引く車夫の中には、「おたる案内人検定」の有資格者や英語などの外国語での対応可能な車夫も在籍している。
店長の酒井陽平さんは「観光に来ていただいた方々には、いつものように運河のガス灯が点灯していなかったのは残念だったと思う。それでも、小樽には運河周辺以外にも『旧日本郵船』や『日本銀行旧小樽支店』など、独自にライトアップされている施設もあるので、そういったところを重点的に案内するようにし、人力車に乗っていただいた方には楽しんでいただけたと思う」と話す。
「これからの小樽は秋が深まっていくので、夏とは違った小樽が楽しめると思う。日もどんどん短くなっていくので、ライトアップされた運河や穴場スポットを案内していきたい」と話すのは、車夫の夛田航太さん。「仕事ではあるけれども、世界中から来ていただくお客さんとお話しするのは、とても楽しい。ぜひ、小樽に足を運んでください」とも。
同市では、小樽運河のガス灯や倉庫群以外にも市内の歴史的な建物が夜間通年でライトアップされている。