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小樽の梁川通りを映画ロケ地に 商店主らが映画関係者とまちづくり

商店主らと映画関係者

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 小樽の梁川通りを撮影地とした短編映画の企画が現在、地元商店主らと映画製作会社の間で進んでいる。

梁川通りの様子

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 仕掛け人は道内を中心に不動産業を営む石井秀幸さん。映画関係者と同所の商店主らを引き合わせ、映画でまちの魅力発信を目指す。

 企画のきっかけは石井さんが子どもの頃から慣れ親しんだ同所の風情が急速に失われつつある現状に直面したこと。趣のある建物が取り壊され、新しい建物になっていくことに危機感を覚えたという。同じように危機感を持つ一人で、同所でジーンズショップを経営する平山三起子さん・秀朋さんらと意気投合し、昭和の風情が残る同所を舞台とした短編映画製作に取りかかった。

 石井さんは4月、俳優の三浦友和さんや佐藤浩市さんらが所属する芸能事務所「テアトル・ド・ボッシュ」社長の川口義宏さんと共同で、小樽をはじめとする道内を舞台とした映画製作を目的とした会社を設立。7月には川口さんや8月に公開された岸優太さん主演映画「Gメン」の脚本を担当した加藤正人さんらが同所を訪れ平山さんら商店主と会い、映画製作へ向けた打ち合わせなどを行った。

 「小樽の、特に梁川通りが巨大資本に飲み込まれ、コンクリートジャングルになる前に製作したい」と川口さん。平山さんは「歴史的建造物だけでなく、人々が暮らす名もなき建物を残していかないと、通りの風情や通りそのものが消えていく。映画をきっかけに、この通りが再び人々が集まる場所になれば」と期待を寄せる。

 石井さんは「コロナ禍が明け、本格的に海外から観光客が戻ってきた。この映画が小樽の魅力を伝え、人や建物、まちの趣といった点を結ぶ線となり、恒常的に小樽の魅力を海外に発信する力になってほしい」と話す。

 映画は2024年の公開を目指し製作を進める。

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