運送会社「丸大トラック」(小樽市高島1)が現在、小樽をPRする「モザイクアートラッピングシャーシ」を運用している。
1000枚の小樽の画像で構成される「モザイクアートラッピングシャーシ」
「モザイクアートラッピングシャーシ」は同社が新規購入した25トンのトレーラーダンプ1台に小樽の画像1000種類を8000枚組み合わせて作ったモザイクアートをトレーラーの両面にプリントしたもの。祝津パノラマ展望台から見る日和山灯台、潮まつり、小樽運河、小樽雪あかりの路、すしを描いたモザイクアートは「小樽って、何かイイよな。」「オタル、イイトコ」「見ごろ、食べごろ、遊びごろ」というキャッチフレーズとともに、トレーラーを彩る。同トレーナーは8月から道内各地を回っている。社長の比良友彦さんがコロナ禍で苦境に立つ飲食店や観光業者を盛り上げたいと企画した。
今年の春ごろに構想し、印刷会社「共和印刷」(小樽市長橋2)にデザインを依頼。出来上がったモザイクアートを大型コンテナやトレーナーの塗装技術を持つ「トータル企画」(札幌北区)が仕上げた。
比良さんは小樽青年会議所や業界団体での活動を通じ、地域の活性化やトラック運転手の地位向上や待遇改善に取り組んでいる。「コロナ禍を受け、小樽の飲食業や宿泊業などが打撃を受けている状況の中で、運送業の経営者として自分に何ができるか考えた。小樽が盛り上がらないとつまらない。そんな時、小樽の素晴らしいところを自社のトラックに描いてPRすることができるのでは」と比良さん。「小樽市内、道内各地でこのトラックを見かけたら、写真に撮ったりしてSNSで投稿してもらえたら」とも。
同社は1965(昭和40)年、現社長の祖父で実業家の比良辰雄さんが創業。社名は辰雄さんが経営していた水産卸売業の「丸大大舘水産」に由来する。当初は主に小樽の鮮魚などを道内各地に配送することを主要業務としていたが、創業間もなく、鮮魚を積み降ろした後に小麦粉を積み込み、小樽に輸送することで業績を拡大。その後も事業を拡大する一方、労働環境の整備やまちづくりに貢献し、現在に至る。2020年6月、比良友彦さんが5代目社長に就任した。