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小樽「手宮洞窟保存館」夏季営業始まる-古代彫刻や土器展示

自然に囲まれる小樽市手宮洞窟保存館

自然に囲まれる小樽市手宮洞窟保存館

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 小樽市手宮洞窟保存館(小樽市手宮1)は4月27日、夏季営業を開始した。洞窟内の彫刻や同所で発見された土器や石斧(せきふ)を展示する。

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 同館は1921(大正10)年に国指定史跡となった手宮洞窟の保存修復事業として、1995年に完成。手宮洞窟は1866(慶応2)年に石工の長兵衛が発見し、建築用の石を捜している途中で偶然洞窟内の岩壁にさまざまな文様が刻まれていることも発見した。その後、イギリスの地震・地質学者ジョン・ミルン(J. Milne)によって初めて学術的な観察と報告が行われ、本格的な調査の先駆けとなった。

 彫刻が刻まれたのは、約1600年前の続縄文時代中期~後期の時代とされ、本州の弥生時代後期~古墳時代初期にあたる。同様な彫刻が余市町のフゴッペ洞窟(余市町栄町)でも発見されたほか、日本海を囲む朝鮮半島や中国、ロシアでも発見され、手宮洞窟が北東アジア文化の流れの中にあったと考えられている。

 同洞窟の彫刻は、過去に「文字」として解読を試みる学者なども現れ、「古代文字」とも呼ばれた。さまざまな調査が進み、東アジアで見られる岩壁画に似た古代の彫刻であるという説が定着した今も、市民には古代文字として親しまれている。

 見学時間は9時30分~17時。火曜(祝日を除く)と祝日の翌日は休館。入館料は、一般=100円、高校生・市内在住70歳以上=50円、小中学生無料ほか。

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