学ぶ・知る

小樽の「バイデン」山 米大統領選挙で「幻の地名」急浮上、地元民がSNSで話題に

古地図で確認できる煤田(ばいでん)山のふもとにある「煤田役所」

古地図で確認できる煤田(ばいでん)山のふもとにある「煤田役所」

  • 63

  •  

 小樽の煤田(ばいでん)山が現在、アメリカ大統領選挙の開票作業に伴いSNSを中心に話題を集めている。

煤田山頂付近から望む手宮地区

 小樽市よると、煤田山は、手宮バスターミナルから同山頂にある旧末広中学校までの904メートルにあり、標高差は83メートル。手宮地区から同山頂に続く坂は最大傾斜24度の急勾配で、「励ましの坂」として地元では知られているが、煤田山という山の名は現在地図上に表記がなく、地名としては一般に通用しなくなっているのが実情という。

[広告]

 小樽市総合博物館館長の石川直章さんによると、煤田山の名の由来は、同山のふもとに当たる、現在の手宮地区にかつて石炭開発に関する役所があったことから「煤田」の呼称が付いたといい、1882(明治15)年から1902(明治35年)ごろの地図の一部に「バイデン山」とカナ表記された記録が確認できるという。明治30年代には同山エリアの一角に手宮公園が整備され、その後、煤田山から手宮公園と表記。煤田の言葉も行政上「石炭」と呼ばれるようになったことから、地図上から煤田山の名が消えたという。同館収蔵の地図では、煤田山のふもとと見られる場所に「煤田役所」の表記は確認できるが、山名はないという。

 石川さんは「行政上、煤田という言葉が石炭に代わっても、煤田山という地名が人々に親しまれ続けたので、現在まで残っているのでは」と話す。

 地元民が集まるSNS上では現在、「私の祖母は本当にそう呼んでいた」「バイデンさんに手紙を書こう」「Mt. Bidenにしてしまえば」など、盛り上がりを見せている。

  • はてなブックマークに追加