北海道内の実在する「おじさん」をモチーフとしたユニークなはんこ「おじさんハンコ」が3月1日、発売された。ゴム製品総合メーカーで今年創業100年を迎える小樽の企業「ミツウマ」(小樽市奥沢4)と札幌市立大学デザイン学部の学生がコラボし、北海道立総合研究機構の技術協力を得て商品化した。
同社が本社を置く小樽のほか、道内の人口3000人前後のまちに住む個性豊かな「おじさん」13人を学生が取材。それぞれの「おじさん」を版面にした底面2.5センチ×2.5センチ、高さ3.4センチ、外観にひげと長靴を模したゴム製のはんこを作った。関係者らは「北海道の新しいお土産品に」と意気込む。
学生を指導した同大デザイン学部助教授の矢久保空遥(たかのぶ)さんは「おじさんハンコをきっかけに、地域への興味が深まることはもちろん、高校生や企業の方の『デザイン』の世界への関心が高まれば」と期待を込める。「産学連携の機会は近年増加傾向だが、1プロジェクトに1年半という期間を費やすのは非常に稀で、学生が得た経験値は非常に大きい。今後も積極的に学生と共にユニークな研究・デザインを行っていければ」とも。
ミツウマ資産管理部次長の岡田秀敏さんは「今年10月10日で創業100年を迎えるに当たり、これまで支えていただいた北海道への感謝の気持ちから、何かまちおこしの役に立てる企画をと考えていたところに、札幌市立大学の学生のアイデアと協力で『おじさんハンコ』というお土産品を完成させることができた。今回は対象地域が限られているが、ご当地はんこをゲットしたり、実際にそのおじさんたちに会いに行くなど、各地に足を運んでいただければ」と話す。
価格は2個セット(ご当地おじさんとその他地域のおじさんのセット)で1,296円。おじさんや地域の魅力を盛り込んだ「おじさん図鑑」付き。新南樽市場(築港8)内の「ながぐつ屋」や、該当地域の道の駅などで扱う。