暮らす・働く 学ぶ・知る

仁木・過疎化する町の救世主は高糖度トマト 27歳農業青年の挑戦

トマト栽培に取り組む東優也さん

トマト栽培に取り組む東優也さん

  •  

 余市郡仁木町でトマト農家を営む青年が現在、過疎化する町をトマトで盛り上げようと奮闘している。

東さんの農園

 同町でトマト農家を営む東優也さん(27)が取り組んでいるのは、特産のトマトで地域を活性化しようとする試み。現在、全国で10軒ほどの農家でしか栽培されていないという高糖度トマト「メグちゃん」。同町で2軒の農家がその味に惚れ込み、「メグちゃん工房」を設立し、同トマトを使用したトマトジュースの販売を計画する。

[広告]

 生産者が自ら作った生産物を加工して付加価値を付け、直接消費者に販売することで高収益化を図る、いわゆる「6次産業化」に多くの農業者が興味を示しているが、その取り組みは専門家の協力なしでは実現が難しい。そうした現状を打破するために、東さんが農業に取り入れたのが「IT」。情報発信やネットワーキングだけでなく、農業生産効率化やネット上で投資を募るクラウドファンディングでの資金獲得にも生かしている。

 東さんは、学生時代から理容師として就職するまでを札幌で過ごした。東さんが農業に取り組もうと決心したのは21歳のころ。農家だった祖父が病に倒れ、祖母が一人で農作業をしなくてはならなくなったことがきっかけだという。「両親だけでなく、手伝ってあげたいと思った祖母まで農家になることに反対した」と笑いながら、東さんは当時を振り返る。

 「一人で歩んでいくよりも、既存の生産者や新規就農者、専門知識を持つ人たちとつながり協力し合いながら、トマトジュースのプロジェクトに取り組んでいきたい。それが、まちのにぎわいとなり、地域活性化につながっていくのでは」と東さん。「救世主は私ではなく、この世界一おいしいトマト。いつか、世界中の人々にこのおいしさを伝えていければ。本格的な6次産業化へ向け、毎日が勉強」とも。

 祖父から引き継いだ農園で、休む暇なく今日もトマト栽培に汗を流している。