寿都(すっつ)町役場ホームページのコンテンツ「寿都民話デジタル絵本」が注目を集めている。同町の民話や風土に関する11作品が収録されている。
同コンテンツは各10枚前後の絵と説明文で構成されるデジタルコンテンツ。「寿都の弁慶」は源頼朝に攻められた義経と弁慶が同町に逃れてきたという伝承。伝説の舞台となった弁慶岬や弁慶の土俵跡などを紹介する。「寿都の風泙(かざかみ)さま」は、同町の風車と風にまつわる神様の伝承を地元の小学生が地元の老人に話を聞きに行くという設定で紹介。そのほか、寿都小学校5年生が体験学習で学んだ記録「サケの一生 サケの人工授精」や、同町の繁栄を今に伝える「海の恵みで栄えた町」などを収録する。
同企画は、同町と東海大学(当時は北海道東海大学)教授・馬渕悟さんらを中心に2005年に企画。水産・漁業産業を通じ、同町と同大学に交流があったことから同企画が実現したという。同町に伝わる伝承や風土を後世に残していくために、馬淵さんを中心とする国際デジタル絵本学会が、役場や町民の協力を得て制作した。
寿都町は北海道南西部にあり、函館と小樽を結ぶ海岸線のほぼ中央に位置。水産業や風車が有名で、人口は約3300人。寿都湾の海岸線32キロメートルは弓状に張り、島牧村、蘭越町、黒松内町と接している。マスコットキャラクターは1992年に誕生した「風太」。イメージソングは北島三郎が歌う「風のロマン」「弁慶岬」。
同町のホームページから閲覧できる。