暮らす・働く

シーズー犬「だいちゃん」、飼い主と離れて1年-今日も元気に運河を散歩

北運河を散歩中のだいちゃん

北運河を散歩中のだいちゃん

  • 0

  •  

 小樽市豊川町で飼われており10月で10歳になるシーズー犬「だいちゃん」は、お気に入りの散歩コース・運河公園周辺で今日も元気に散歩をしている。

命の恩人石川さんとだいちゃん

 だいちゃんは昨年8月まで、一人暮らしの女性に飼われていた。同月中旬、飼い主の女性が自宅前で倒れ、入院。室内で飼われていただいちゃんは、その存在に気付かれず、数日間、1匹だけで過ごしたという。

[広告]

 だいちゃんの存在に気付いたのは、だいちゃんの飼い主の幼なじみの女性。飼い主といつも散歩していた犬の所在が気になり家のそばに行ってみたところ、犬の鳴き声が聞こえたという。入院中の女性に確認し承諾を得て、だいちゃんの世話を始めた。入院中の飼い主を心配させまいと、だいちゃんの世話に奮闘したが、1人だけでは難しかった。そこで、だいちゃんの散歩などを手伝ってくれたのが、だいちゃんの飼い主と親交のあった近所の理髪店「ヘアーサロン マコト」(小樽市豊川町)店主の石川誠さんだった。

 石川さんは、散歩や餌の準備だけでなく、飼い主の退院までの間、だいちゃんを一時的に飼ってくれる人などを積極的に探した。だいちゃんが独りぼっちになってから2カ月、石川さんの顧客である男性が、だいちゃんを預かってくれることを承諾。だいちゃんは約2カ月ぶりに、独りぼっちの生活から解放された。

 だいちゃんが引き取られてから約1カ月後、飼い主の女性が病院で息を引き取った。だいちゃんを預かっていた男性は、事情を承諾し、だいちゃんを正式に飼うことを了承。その結果、だいちゃんは10年近く過ごした町で暮らし続けることができるようになった。

 通常、犬の飼い主が亡くなったり、入院などで飼えなくなったりした場合、残された犬は保健所に引き取られる。獣医師などの判断で、新たに飼い主を探すことができると判断された場合は小樽市犬管理所に収容され、引き取り先を探すことになる。それ以外の場合は安楽死させることになる。「高齢化が進む小樽では、飼っている犬よりも先に亡くなったり、飼えない状況などになったりする場合が想定されることが多い。そのような時のために、飼う犬を引き取ってくれる親せきや近所の人をあらかじめ確保しておくことを勧めている」と話すのは、小樽市保健所生活衛生課の獣医師花房さん。「そういった準備や覚悟をしたうえで、犬などを飼っていただきたい」とも。

 だいちゃんは間もなく10歳。今も近所の人々に「だいちゃん」と声を掛けられ、かわいがられている。