小樽市総合博物館(小樽市手宮1)で1月27日、ミュージアムラウンジ「昆布の流通世界-果ては沖縄・中国まで-」が行われ、地元の歴史愛好家などが聴講した。
講師は同館学芸員の菅原慶郎さん。昆布の流通構造を通じて、蝦夷(えぞ)地と呼ばれた当時の北海道から中国に至る流通ルートや食文化の影響などを講義。貴重な資料をスライドで紹介し、生産方法や生産量の変化なども説明した。
講義は、北海道にとって重要な水産資源である昆布の種類や生産方法などの説明から始まり、昆布の大量消費地である京都・富山・沖縄の現在と江戸時代の食文化に言及しながら、琉球王国を通じて中国まで至った昆布の流通世界について説明した。途中、昆布の流通が明治維新に及ぼした影響や、今日の中国産昆布に与えた影響などについても言及し、1時間の講座は終了した。
次回の同館ミュージアムラウンジ「ひなまつりと雛人形」は2月23日13時30分~14時30分。ひな人形を飾る現在の形式になる以前の地域ごとに特色のあった「ひなまつり」について解説する。入館料のみで申し込み不要。入館料は、大人=300円(冬季)、小人(中学生以下)=無料ほか。