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小樽の写真現像所が20周年 培った技術で地域に貢献

小樽写真販売の外観

小樽写真販売の外観

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 「小樽写真販売」(小樽市色内2、TEL 0134-22-3560)が今年で20周年を迎えた。

色内大通りの様子

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 卸問屋や商店、歴史的建造物を利用したカフェなどが軒を連ね、現在にも往時のにぎわいを伝える色内大通りの中ほどに位置する同店。2011(平成23)年から同社の社長を務める山本剛さんは「使い勝手が良い物件と場所だった」と同地での創業の理由を話す。

 同社は写真現像所として、山本さんと現在、副社長を務める小原淳志さん、すでに退職したメンバーを含む5人で、2002(平成14)年3月19日に創業。当時、5人は大手フィルムメーカー系写真現像会社の小樽支店に勤務。その会社が小樽支店を統廃合することを受け、小樽に写真現像所を残したいと独立した。

 創業当時はデジタルカメラがフィルムカメラを追い越そうとしていた時代。主要な取引先だった写真館からの現像依頼は写真館自体の減少やデジタル化により、年々減っていったが、個人客や行政、現像技術にこだわりのある写真家などからの仕事が増えていったことや同社が撮影業務に進出するなどし、業績を維持した。今後は地域の高齢化や少子化、人口減、コロナ禍など、同社のビジネスにとってはマイナス要素も多いが、これからも培った現像技術で地域や人々に貢献していきたいとしている。

 山本さんは「一番印象に残っている仕事は、函館で依頼された泥だらけになったアルバム。東日本大震災で津波にのまれた家から出てきた大切な写真だったと聞いて、一枚ずつ、泥を払い、洗って乾かしてからの補修作業。写真の現像に携わる者として、少しでも被災者の方々に寄り添うことができたかな」と話す。小原さんは「小樽は『絵』になる景色が多く、たくさんの写真家がやって来る。弊社の技術でそんな方々の期待にこれからも応えていければ」と話す。

 営業時間は9時~19時。

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