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手宮駅の火薬爆発事故伝える碑文 「墨入れ」で後世に歴史つなぐ

淨應寺境内の碑文

淨應寺境内の碑文

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 淨應(じょうおう)寺(小樽市石山町)は6月9日、境内にある慰霊碑の墨入れ作業を完了した。

淨應寺境内

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 1924(大正13)年12月27日、手宮駅構内で約10トンの火薬類が爆発した事故で亡くなった死者64人と行方不明者30人を弔う同慰霊碑。事故当時、同寺も爆風で大きな被害が出たが、境内にはむしろが敷かれ、遺体の安置場所となった。同寺によると、現在の住職・島隆さんの祖父、彰さんが、関係者らと共に犠牲者を弔うために建立し、事故の1周年に当たる1925(大正14)年12月27日に落成式が挙行された。山門を入るとすぐ右側にひっそりと立っている。

 墨入れは、昨年、慰霊碑の周りの木を伐採した際に、碑文が経年のため読みにくくなっていることを憂いた寺の関係者らが行ったもの。事故のあった、まだ雪の深い12月27日に始められ、約半年かけて、丁寧に墨が入れられた。同寺担当者は「碑文に書かれた事故が、後世伝わり、少しでも被害者らの供養になれば」と話す。

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