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小樽・朝里の郷土史研究資料、電子文書として一般公開へ

郷土史家の小林廣氏

郷土史家の小林廣氏

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 「小樽・朝里のまちづくりの会」朝里遺産部会は現在、郷土史研究資料「朝里叢書(そうしょ)」第1巻~第10巻をホームページで電子文書として一般公開している。

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 同叢書は現存する郷土資料を翻刻したもので、同会が朝里の自然や歴史、民間伝承など、次代に受け継いでいきたい貴重な遺産を、生活の中で見直すことを目的とした地域発の文化継承運動「朝里遺産」の一環。朝里の名士にして郷土史家・小林廣氏(1895~1955)未出版の著作「朝里郷土史概観」を第1巻とし、8巻までは小林氏の資料を中心に刊行。第9巻は故鶴谷和三郎(経歴不詳)による「朝里外三村沿革史 朝里村」、第10巻は朝里村が発行した「朝里村政一班」をそれぞれ翻刻している。

 同地区は、1940(昭和15)年に小樽市に合併されるまで、旧朝里村として独立した行政区域で小樽本市に先立つ歴史を持つ。小林氏は現在の勇払郡安平町で誕生。1911(明治44)年に鉄道省に入省し朝里駅に奉職。その後、朝里村書記を経て、小樽漁業組合書記に転じたころから文芸趣味を持ち郷土史研究に没頭。著書に「朝里村名称古跡案内」「定山と定山渓」「朝里太平山由来記」などがある。1955(昭和30)年逝去。小林氏の資料は現在、息子の定典さんより預託され小樽市総合博物館に保存されている。

 同叢書は今後も同会により翻刻作業が続けられ刊行される予定。

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