小樽市立若竹小学校(小樽市若竹町)で2月9日、閉校式が行われた。
閉校式は、児童、教員、保護者、卒業生や同校関係者などによって厳粛な雰囲気で行われた。式辞を読んだ中松義治小樽市長は、同小が閉校に至った経緯を児童に説明し、新しい学校でも勉学やスポーツに励むことを切望する旨を伝えた。塚田悦朗同校PTA会長は「学校が閉校しても、若竹小の友達とずっと仲良しでいてほしい」と児童に語りかけた。130人の児童たちは同校での思い出などを発表し「学校坂道」を合唱すると、会場からはすすり泣く声も聞こえた。児童たちの発表の後、同校の校旗が平井秀昭校長から中松市長に返納された。
同校の閉校は、小樽市教育委員会が策定した「小樽市立小中学校 学校規模・学校配置 適正化基本計画」によるもの。近年の少子化と小・中学校の小規模化により、児童生徒の社会性を育む上での教育環境や学校運営など、さまざまな面に大きな影響を及ぼすことが懸念されたことと、多くの小・中学校で校舎の老朽化や耐震整備への対応が必要となったため、市民の理解と協力の下に進められた。
同校は1926(昭和元)年に児童329人で開校。米駐留軍による同校の使用など、歴史の荒波にもまれながらも87年の歴史を築いた。来年度から、児童たちは同市内の潮見台小学校と桜小学校に通うことになる。
小樽市立祝津小学校も同計画により本年度で閉校が決定している。閉校式は2月16日を予定。